日別アーカイブ: 4月 5, 2008

『クローバーフィールド HAKAISHA』

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最終更新2008-04-05 18:50

珍しい映画を見せてもらいました。第一に、FPSゲームのように、POVショット(一人称視点)のみ、ってだけでも珍しい。

-[[映画公式サイト:http://www.04-05.jp/]]

プロデューサーがドラマ「LOST」のJJ・エイブラムスってことで、もっと投げっぱなしな終わりかと思ったら、2時間の映画として、風呂敷がきれいに畳まれてました。

ただ、手持ちカメラで、思いっきり手ブレしてるので、ふだん乗り物酔い、ゲームで3D酔いする人は気をつけたほうがいいかも、です。

*フェイク・ドキュメンタリー
“副社長に昇進、日本に転勤することになったロブ (マイケル・スタール=デヴィッド)のため送別会を開く兄(マイク・ヴォーゲル)たち。親友のハッド(T・J・ミラー)はビデオメッセージの録画を頼まれる。しかし、パーティーの最中に停電、そして爆音が。。。

この映画は、その映画中の登場人物が手にしたビデオカメラで撮影した映像、として映写されます。
フェイク・ドキュメンタリーで思い起こすのは

-「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(超有名なのですが、まだ見てません。。。恥ずかしい)
-ウディ・アレン「泥棒野郎」(面白いです)

上記2作が、「魔女をさがしに」わざわざ森の中にカメラを持って入ったり、「ウディ・アレン演じる架空の犯罪者の伝記」として撮られているのに対し、「クローバー・フィールド」は 『偶発的に』レンズに映った映像として撮られている、ということ。 じゃぁ、時系列に映ってるだけかというと。。。。(ネタばれになるので書けませんが!)そのあたりの編集もうまいなぁ、と。

[[衝撃のパニック映画『クローバーフィールド』は邦画『誰も知らない』からヒント:http://cinematoday.jp/page/N0013408]]
“本作のドキュメンタリー風の演出スタイルについてマット監督は、是枝裕和監督の映画『誰も知らない』の手法からも影響を受けたと教えてくれた。

お゛ー
*「モヤモヤさまぁ~ず2」 にあって、「クローバーフィールド」に無いもの
[[先日書いた「モヤモヤさまぁ~ず2」の記事:http://boxheadroom.com/2008/04/02/moya2]]で触れるつもり、と書いてたのはこの「クローバーフィールド」。両者の大きな違いは「社会」、ではないでしょうか?
「モヤモヤさまぁ~ず2」はフィクションと違い、カメラを街中で回していると、いやおうなく社会のいろんなものが意図する、せざるに関わらず映ってしまいます。

「クローバーフィールド」は、友達、家族が連れ立って逃げ惑う場面がカメラに映りますけれども、そこからの人間関係の広がりが薄い。
ハリウッド映画は、舞台背景となる社会がしっかり描かれることが多いので少し意外だったかも。
その分、その限られた登場人物間の関係性がしっかり描かれてるので、そこは面白いです。
*トム・クルーズにカメラを持たせろ
 一番似ている映画は、トム・クルーズ主演スピルバーグ版「宇宙戦争」かもしれません。
あの映画も、トム・クルーズとダコタ・ファニングが出ずっぱりでした。
それによって、博士役による説明や、政治家の決断、みたいなベタなシーンを排除することに成功しています。たしかに面白い演出ですが、なんだか、少し違和感がありました。
 「クローバーフィールド」は登場人物自身にカメラを持たせることによって、その違和感が解消されています。

「偶然に」撮られたフィルムだから、撮影者=登場人物たちと観客は同じように驚くことができ、説明をする必要も無い。

*自由の女神の首
起きる出来事が淡々と記録されていくこの映画にあって、特に映画的なのが、予告編などでもおなじみ「自由の女神の首」。

-壊れる建造物としての「塔」
-自由の女神=自由の象徴の「死」
-西洋絵画のアトリビュートとしては、斬首には「審判」の意味合いもあるのだとか

もうひとつ、階段をのぼるシーン。これは何でタグ付けしたらいいのか。。。未分類ということで。
—-
以下 関連記事のリンク&若干ネタばれ。
まだ見てない人は”見ちゃダメ!”

(私は読んでから見たのでちょっと後悔)
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続きを読む 『クローバーフィールド HAKAISHA』

「モヤモヤさまぁ~ず2」 Let It Be!

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本を読んで疲れたときなんかに見ると、ついついゲラゲラ笑って、見終わると妙に癒されている。
そんな変なテレビ番組なんです。

-[[「モヤモヤさまぁ~ず2」 番組公式サイト:http://www.tv-tokyo.co.jp/samaazu2/]]
-[[ウィキペディア:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%A4%E3%83%A2%E3%83%A4%E3%81%95%E3%81%BE%E3%81%81%E3%80%9C%E3%81%9A2]]
妙に充実してる。。。

DVDボックスも出たことだし((買ってないですけど))紹介記事を書こうとメモをとったのですが。
http://boxheadroom.com/wp/wp-content/uploads/2008/04/moyasama.jpg
。。。頭の中がこんがらがりますた orz((つーか、こんだけ記事書いたら、読むほうも大変))
以下、ダラダラと感想をメモ。
*ドキュメンタリーとしての「モヤさま」
仮に、「モヤさま」を「東京の下町を写すドキュメンタリー」だと思ってください。((思えないとおもいますけど。。。))
普通、ドキュメンタリーっていうと、何かあらかじめ、お題があって、それについて撮影に行ったり、取材しますよね?
例えば、マイケル・ムーアの「華氏911」「シッコ」などなど。

対して、「モヤさま」。amazonの紹介文によれば
“特に何もない寂れたマイナーな街をさまぁ~ずがブラブラするだけのテレビ東京が誇るヒドい深夜番組!
出演者・スタッフともに、あまりやる気無し!視聴率も微妙!!ただそこにカメラがあったから放送している、それがモヤモヤさまぁ~ず2!

とにかくカメラを回して映っちゃったものを放送する、という身振りによって成り立ってますから、そういう意味においては、いわゆるドキュメンタリーと真逆の方向性。
(むしろ、毎回 「梅干で電池を作る~」などなどのネタを決めて番組を作る「げりらっぱ」との対比のほうがわかりやすい?((わかりにくいでしょ)) )

にもかかわらず(だからこそ?)カメラを回すと、いやおうなしにいろんなものが映ってしまいます。

-自動販売機に ××××的な監視カメラがついてたり
-家の玄関にでっかい○○の□□が置いてあったり
-商店街に入ると、なぜか一軒だけ。。。。
-町の電気屋さんに入ると、○○が売れ残ってたり(で、お店の人が使ってる形跡があったり)
-さらに、見たことない、古~い変な商品が置かれてたり

あらかじめ、「よーし、○○を撮るぞ」って決めてたらカットされてしまう、ノイズであるはずのモノたち。
笑いというのは、「してはならないことに対するいさめ」 だと言ったのはファインマンだったかと思いますが。。。
そういう、「ありえねー」「モヤモヤした」ものごとが映ると、ついつい笑ってしまう。

*リアルって何だろう?
たとえば、ドラマで上記のような出来事を脚本に盛り込んだら 「突飛すぎる」 「リアルさが足りない」 って言われるんじゃないでしょうか?
でも、そんな「ありえねー」 カオスな「モヤモヤ」こそ、実は、世の中にありがちなベタな出来事だったりするわけで。。。

-接客が変なお店
(コンビニやファーストフードのマニュアル化された接客 (機能としての接客)ではなく、変だけど人間くさいお店のひと)
-厳重に戸締りされた 「一見さんお断り」な△△屋さん
(でも、中に入ると意外にフレンドリーだったり。)
-自販機にお金を入れると、表に書かれてるのとは違う、変なものばかり出てきたり

そんな、普段はひっそりと隠れている「ありえないけどベタなもの」たちを確認できると、ホっとして癒される、のかも。

いや、もちろん、出演者三人(「さまぁ~ず」二人の芸&大江アナの。。。なんか不思議な。。。なんやろ?)&スタッフの力があればこそ、なんでもない物事が面白くなるのですけれども。(ヨイショ
—-
というわけで、DVDおまけのコメンタリーなんかもちょっとだけ聞いてみたかったりする私でした。

で、尻切れトンボですが、なんと、今週末見る(予定の)映画の感想につづいちゃいます。

-[[『クローバーフィールド HAKAISHA』へつづく:http://boxheadroom.com/2008/04/05/cloverfield_hakaisha]]

[[http://ecx.images-amazon.com/images/I/31egob9ZMdL.jpg:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00113GRT8/tamac-22/ref=nosim/]] [[http://ecx.images-amazon.com/images/I/21g1TH5lNEL.jpg:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00113GRTS/tamac-22/ref=nosim/]]
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