『お前は次に○○○と言う…』 ハイテクで次に考えることを予言可能に!(アメリカ)

最新の研究により、あなたの脳の活動を計測するのみならず、あなたが 次に何を考えるのかを予言することが可能だといいます。

この成果は、 記憶を思い出しているとき、脳は 最初にそれを記憶したときの状況に近づく、という仮説を支持するものです。

Scientists Predict What You’ll Think of Next (Live Science

 

心理学者 Endel Tulving は、このプロセスを「メンタル タイムトラベル」と呼びます。

まず、人々に映像を見せているときの脳の状態を計測します。
映像は ジャック・ニコルソンや、ハル・ベリーなどの「有名人」、 タージマハルや、グランド・キャニオンなどの「場所」、毛抜きや鏡のような 「日用品」の3種類。

各映像に注意していたことを確認するため、 映像を見せるごとに被験者に質問します。たとえば どの有名人が好きか、どの場所に行きたいか、どの道具を普段 どれぐらい使うか、など。

つぎに、脳をスキャンしたまま、映像を消し、 今見せた さまざまな事柄を、出来るだけ多く思い出してもらいます。

研究者は、被験者たちが 思い出したものを言葉にして口にするよりも数秒前に、脳の活動パターンが その映像を見せたときの状態を復元することを知りました。頭に思い浮かべたものを脳スキャンにより検出してから、それが言葉として発せられるまで、平均して 約5.4秒。

「あなたが 何かを経験しているとき、それは脳の表面にパターンとして現れます」
そう語るのは この研究のリーダー ペンシルバニア大学ショーン・ポーリン博士(ポスドク)。
「記憶は脳の海馬と呼ばれる部位が司っていると考えられています。海馬は 脳表層で起きていること全てを 「簡略化した」 表現を生成しています。」

そのプロセスは ウェブを巡回する 検索エンジンと似ています。 グーグルのような検索エンジンは 巡回したページをタグ付け((グーグルがタグ付け、って話は聞いたことがないのですけれども))、インデックス(目次)を作成します。

同じように、我々が 何かを思い出す時、脳は 記憶の最初のひとかけらを検索するのだといいます。

最近見た顔を思い出すとき、まず 顔全般について考え、次に、条件を付け加えて どんどんと絞り込んでいきます。まるで、Googleで検索する時に 望むページが見つかるまで、キーワードを増やして絞り込んでいくように。そう ポーリン博士は説明しました。 

学者は この過程を 『contextual reinstatement』 (文脈的復元) と呼びます

「複数の記憶が呼び出されますが、あなたが思い出そうとしたものは  おそらく一位になったものでしょう」

研究者は、記憶を呼び戻している様子を計測することにより、被験者の心の中を 少しだけ読み取ることを可能にしました。

各映像を最初に見た時の脳の状態と、 記憶を呼び起こそうとしている 現在の脳の状態を比較することにより、有名人、場所、日用品の どれを思い浮かべているのかを当てることができました。

「私たちは、彼らが どのカテゴリーの事柄を思い出そうとしていたのか、彼らが言葉で言う前に 目にすることができます。 これは 記憶を検索するプロセス自身を視覚化していると考えられます」 と、ポーリン氏。

似たような 読心術としては、 脳をスキャンし、次の瞬間、患者が手をどちらへ動かすのかを予測する研究が 今年はじめ、発表されました。

学者は、「文脈的復元」が、個人の経験に基づく「エピソード記憶」に特有であると考えています。しかし、同様のプロセスが 他の記憶方法にも存在するだろうとのことです。

記憶を呼び起こすときに、 それを記憶したときの脳の状況を思い出すのであれば……やはり、第一印象って 大事みたいですね~

book/見た目

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