萌え認識

最近、ゲーム、アニメ、マンガとはご無沙汰だったりするのですが。

CiNii 論文 – アニメにおける人物顔画像の萌え因子特徴評価と検索分類システムへの応用 (PDF)

はてなブックマークより
マンガ、アニメの 『萌え度』 を判定する手法についての論文がちょっとだけ話題に。


というわけで 『萌え』  について、 個人的印象をメモ。

『萌え』とはなにか?

こういう書き方をすると 萌えの偉い人たちに怒られそうですが、あえて個人的な印象を書くと

“萌えとは。。。
『容姿、服装(ドレスコード)により登場人物の役割を一瞬で伝えるための映像表現の手法』のひとつ

だと個人的には思っています。(なので、頭部だけだと萌え判定って意外に難しいんじゃないかという気もしなくもなかったり。)

映像表現と先入観

萌え以外でも 同様の手法は広く使われています。

たとえばウルトラマンや仮面ライダーなどに代表されるヒーロー物。

ヒーローはヒーローらしい姿をしていますし、怪人、怪獣は 見るからに怪しい格好をしています。
強い敵は 怪しいながらも ちょっとかっこよかったりします。

たぶん、ヒーローと怪獣のビジュアルデザインが逆の作品が有ったら、かなり違和感を覚えるだろうjと思います。
(古くは「妖怪人間ベム」 近年だと「大怪獣バトル」なんてのも有りましたけれども)


年寄りの昔話になって恐縮ですが特撮番組「サンダーマスク」、手塚治虫がヒーローのデザインやコミカライズを担当していたのですが、コミカライズの冒頭 主人公(宇宙人)の姿を見て(マンガの登場人物としての)手塚治虫が 「それだと怪獣みたいだから ヒーローっぽい姿にしろ」 的なセリフを言うシーンがあります。
(桂正和の「ZETMAN」でも 「デザインが力になる」って記述がありました)
ちょうど 朝の連続ドラマで「ゲゲゲの女房」をやってますけれども、妖怪なんてのもそうです、、、よね?


で、「萌え」の話に戻りますと、 たとえば 「青い髪」 「ショートカット」 「髪にウェーブがかかってない」 女の子がアニメに登場したら 比較的おとなしい性格であったり、無口だったり、 場合によっては人間ではなくアンドロイドだったり、、、という 「お約束」 (ドレスコード)が存在します。 (多分、エヴァンゲリオンの綾波レイ以降だと思うのですが、それ以前から存在したかもわかりません。 セーラームーン(セーラーマーキュリー)とか。)

まぁ、映画なんかでも、メガネかけて白衣を着て出てきたら 「この人は若い女性だけれども、科学者役なんだな」って判りますけれども。

 見た目の『萌え属性』 と 『それが何を表してるのか』 の相関関係って 最近のは あんまし よく知らなかったりします(すんません)

男の子の登場人物だと。。。

さすがに、最近のマンガにはリーゼントにガクラン、ボンタン、なんて学生さんは出てないみたいですけれども(このところ緊縮財政でマンガを読んでないので判りませんが。 最後に見たのは「ジョジョ」とか映画化までされた「ルーキーズ」、、、だから、意外に最近ですね)


もちろん、意外性を狙って ジャンヌ・ダルクに代表されるような か弱き者代表の美少女と剣士をニコイチにした 『美少女戦士』 なんてのもありますけれども。(このあたりの評論は斉藤環さんが詳しいはずですが まだ読んでません。。。)

「リーゼントにガクラン」 と 「萌え」はどうちがうか、みたいな話は他のかたにゆずるとして。


ファイナルファンタジーに代表される和製ロールプレイングゲームにおいて、美少年剣士や美少女が身体よりも大きな大剣をふるっていると、海外のサイトで 『リアリティが無い』 『強い登場人物が筋肉ムキムキじゃないのはおかしい』 という感想が聞かれます。
これは、日本と海外における先入観の違いであろうと思われます。(多分)


映像メディアなので、映像によって伝えようとするのは極めて正しい方法論だと思います。
作品の尺も決まっているので時間の節約になるし、判りやすくなりますし。
けれども それは つまり、数千年来の古い価値観に従うことであったりすることも (場合によっては)あるのではないでしょうか?

個人的には 「新しいもののほうが 古いものよりも無条件に良い」とは思わないですけれども、 何らかの創作をする段において、 そういった古い価値観、先入観を 無批判、<strong>無自覚</strong>に取り入れてしまうのは (少なくとも自分自身としては) 少しだけ警戒感を持ったほうがいいんじゃないかしらん? と思ったり、思わなかったり。

もしも 可能であるならば、そういうものに抗いたい、という気持ちは ちょっとだけ有ったりします。 

(単純に奇をてらう というのも あまり好きじゃなかったりするのですけれども)


もっとカジュアルに 萌えというのは 「ゆるふわ系」であったり「森ガール」であったりといったファッションの流行のようなもの、ととらえたほうが実態に近いのかもしれません。

蛇足ですが、最近 マンガ アニメでも 現実では流行ってる黒髪前髪パッツンは 眉毛の表情の変化が見えにくくなるので、個人的には 眉毛が少~~し見えるように、ちょっとだけ 隙間が空いてたほうがうれしいかな、とか。

(マンガだと、表情を加えたいときだけ 前髪で隠れてるはずの眉毛が書き込んであったりしますけれども)

どっちでもいい話ですんません。

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