日本の「家計貯蓄率」は世界最低水準
こちらの記事の感想というか、以前から感じてたことをメモ
家計貯蓄率=家計可処分所得+年金基金年金準備金の変動(受け取り)ー家計最終消費支出
つまり、ここでは、借金も貯蓄に含めるタイプの定義だと思われます。
(借金を貯蓄率に含めるのは 割と一般的。貯めてから使うか、使ってから貯めるかの違いなので。)
ちょっと、良いグラフが見つからなかったので 以下は憶測記事になりますが、 個人に対する与信も ぐっと減って、 それによって需要が落ち込んでいるのではないでしょうか?
現在、デフレスパイラルによる需要収縮=不景気と言われていますが、それだけではなく、雇用の流動化推進に伴う、信用収縮も関係しているのではないでしょうか?
雇用の流動化による一番の大きな変化は、長期のローンが組みにくくなること。
少々 お給料が安くても、ある程度の生涯賃金が保障されていれば、住宅などのローンを組むことが可能ですが、短期雇用だと、そういうわけにはいきません。
大事なことなので、もう一度書きます。
ローンを組むことにより、生涯における消費・賃金のバランスを うまく平滑化できれば、少々 賃金が下がったとしても、 かなり人並みのライフプランを構築できます。
しかし、信用収縮によりローンが組めなくなると、結婚難や少子化の原因となります。 (私以外に、 こう主張している人を見たことは有りません、、が、経済の先生でも、探せば一人ぐらい、こう主張している人も居るかも、です。私には見つかりませんでした。)
高度成長期や バブル経済での消費も、基本的にはローンが原資。 ローンが組めないと、家を建てたり、自動車を買ったりできません。
一方、アメリカはサブプライムローン派生商品を発明した
アメリカなどは、日本以上に雇用が流動化しています。それじゃ、建売住宅やマンション、自動車など、高額商品を売るのに支障が出ます。
そこで発明されたのが、『サブプライム・ローン派生商品』
皆さんご存知の通り、サブプライム・ローンとは、信用の低い人に対しての高利の貸付のこと。
さらに、購入した家を担保にして さらに貸し付ければ、自動車なども購入してもらえます。
どんどん貸付ければ消費はふくらみますが、しかし、困ったことに金融機関の抱えるリスクも膨らんでしまいます。
そこで、その借金を 証券化商品にして、他人にバラ売りしてしまえばOK! ということで開発されたのが サブプライム・ローン派生商品。
まぁ、結局は これが リーマンショックなど一連の金融危機の引き金になってしまうのですけれども。
欧州の銀行を対象にしたストレステストとは?(日経ヴェリタス 大江麻理子のもやもやトーク)
つづきの解説は 多分 こちらでされているのではないかと (まだ聴いてないです。。。)
一方 みんなの党は。。。
余談ですが 『みんなの党』が言うところの 『みんな』 には 私は 仲間に入れてもらえそうに無いと思ったりする 今日このごろです・・・
2 中小企業者に対する事業資金の貸付けに係る債権の買取りに係る臨時措置
(1) 政府は、中小企業者に対する金融の円滑化を図る必要があると認めるときは、日本銀行に対して、金融機関の有する中小企業者に対する事業資金の貸付けに係る債権の買取りを要請することができる。
(2) 日本銀行は、(1)の債権の買取りの要請があったときは、(3)により当該要請を拒否する場合を除き、当該要請に係る債権の買取りを行うものとする。
こんな話もチラホラ。
これって、要約すれば、 『メガバンクが持ってる、焦げ付きそうな貸付を日銀が買ってア・ゲ・ル♪』ってこと、ですよね?
(ちょっとだけ怒ってるので、 言い方にトゲがあります。。。すんません)
公的資金の事前注入みたいなもの(しかも 金融機関に対するペナルティ無し) なんで、 まぁ、やっちゃダメとは言いませんが、あんまし筋が良くない気がしなくも、、、、
(憶測ですが、 これを実行した場合、 日銀は貸付に対する利益は ごく僅かしか受け取れず、 リスクだけを大きく引き受けることになるのでは?)
それだったら、最初から政府系金融機関を充実したほうが良いんじゃないかという気もします。
ちなみに、これが『予算関連法案だから11人じゃ議員立法出来ない』 ってかたもいらっしゃるようですけれども、、、どうなんでしょうね?
すくなくとも、初年度は 予算ゼロでもスタート出来そうな事業のような気もしなくも。。。
(買い入れに使うのは 国の予算ではなく、日銀のお金なので。)
雇用の流動化を進めつつ、 信用創造するには?
で、結局サブプライム証券化商品もうまくいきませんでしたし、 欧米でも、 この問題は ゆっくりと表面化してくるものと思われます。
かといって、旧日本型生涯雇用を促進しましょう、と言っても 「みんな」 そっぽを向くでしょうし。
このあたり、次はどんな手が出てくるのか、いったいどんなトンチ (頭の体操)が飛び出すのか ちょっと怖い見たさというか、楽しみでもあったりします。