空気を読むコンピュータ (アメリカ/イギリス)

人の感情を読み取ることで自閉症のひとを手助けする機械が開発されています。話し相手が退屈したり、困惑していると、話し手に警告を促します。

Device warns you if you’re boring or irritating (New Scientist)

『感情を読み取るソフト』デモ映像 (ケンブリッジ大)
ソフトはケンブリッジ大で開発中。
自閉症でなくとも、私も欲しいです。

この emotional social intelligence prosthetic device (社会的感情情報補助装置) は、MITメディアラボの学生 エル=カリオビーおよび 同僚のロザリンド=ピカード、フレア=ティータースによって作られました。このシステムは、眼鏡の横に留められるほどの小さなカメラ、携帯コンピュータ、そして、感情を読み取る画像認識ソフトで構成されます。話の聞き手を惹きつけることに失敗しているようであれば、コンピュータが振動、話し手に知らせます。

(中略)

チームは来週、MIT ボディ=センサー=ネットワーク会議にて装置を披露します。この装置の恩恵を被るのは自閉症の人だけではありません。コンピュータが人間の感情に訴える方法を研究しているノースイースタン大学(ボストン) ティモシー=ビックモア氏は、素晴らしい教育機材だといいます。

『すばらしい!教室の学生の20%が退屈している時に教えてくれるといいね』

 まだ実験段階ながら、普段から話下手だと感じている私としては、将来、メガネ+腕時計ぐらいのサイズになったならば、すぐにでも欲しい気がする一品です。

 コンピュータについては、人間が持っている優れた能力をさらに拡張する、という側面が強調されがち。特に使える人と使えない人の間の格差『デジタルデバイド』がたびたび問題視されます。

 しかし、『スイッチひとつ』 という言葉に代表される、人間の苦手な側面を手助けすることによって格差を減らす、誰でも簡単に出来るようにする(たとえば、計算が苦手な人でも電卓を使えばラクラク)技術は、だれにでも判り易いがゆえに、デメリットとして(電卓を使うと計算が出来なくなる,など)メディアに登場することが多い気がしたので、ノーマライゼーションとしての功の側面もあるんですよということで、この記事を紹介してみました。 
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