難問にぶち当たったら「果報は寝て待て」&今大流行のアレ(オランダ)

最新の研究によりますと、複雑な問題にぶつかったら無意識の働きにまかせたほうがうまくいく、考えすぎは、かえって大きな失敗を招く、とのこと。

‘Sleeping on it’ best for complex decisions ( New Scientist )

しかし、無意識を働かせると言っても、 「果報は寝て待て(布団かぶって寝る)」 メソッドだけでなく、今大流行のアレが登場しました。

book/Mind Hacks

この研究によれば、人間の表層意識に任せられるのは単純な決定のみ。たとえば、どのブランドの「鍋つかみ」を選ぶか、などです。自動車や家を買うといった大きな決定に当たって『一晩寝る』ことは、目を覚まして賛否両論ある問題に取り組む以上に満足いく結果をもたらすだろうといいます。

(中略)

アムステルダム大学 Ap Dijksterhuis氏とその共同研究者は 80人の協力のもと、研究室および現実社会で実験を行いました。参加者たちは単純なものから複雑なものまで(シャンプーから家具、さらに自動車に至るまで)情報を与えられ注文を決定するよう求められました。

ある実験では、半数の参加者には製品情報を示して熟考してもらって注文を決定してもらいました。残り半数には、製品情報を与えてすぐ、単純計算や言葉遊び(アナグラム)をしてもらい、その後、間髪を入れずに注文を即決してもらいました。

「鍋つかみやシャンプーのような単純な例では、意識して熟考した人たちのほうが満足いく良い結果を出しました。」
「しかし、家の購入のように、複雑な問題になると、考えすぎにより誤った選択に陥りました。それにひきかえ、パズルによって頭(表層意識)がいっぱいになっていた人たちは、その分、無意識が自由に活動でき、より良い選択が出来ました。」

しかしながら、無意識には少しばかりの導きが必要なようです。
「参加者が正しい解答にたどり着けたのは、パズル実施前に、正しい選択肢を選ぶ必要がある、と告げられた場合のみでした。」
どちらも重要ではない、とパズルを与えられる前に告げられた場合、彼らは満足な選択をすることができませんでした。 (後略)

サイエンス誌 (vol 311, p 1005)

Ap Dijksterhuis 博士がロイターに語ったところによれば

「何かを決定しなければならないときは、
1.決定に必要な情報を収集する。 
2.そして、単純な問題であれば、頭で考えて決定する。
 
しかし、問題が複雑なときは、無意識の働きにまかせ、その問題について『一晩眠って考える』ことです。」

Big decision time? Best to sleep on it (MSNBC/Reuters)

売りたいほうからすると、熟考させずに 「お申し込みは今スグ!」 メソッドが有効、ということでしょうか? (汗 
記事を読み始めた段階では、無意識に任せると聴いて、てっきり睡眠が重要、っていう話かと思いました。また、ありがちではありますが、座禅、運動をして頭をカラッポにする、すぐに終わるようなアクションゲームをする、ちょっと一服、などなど、頭を冷やすってことありますよね。

しかし、記事では、単純計算や言葉あそびなど、いわゆる 『脳を鍛えるトレーニング』をして表層意識をそちらに向けさせることにより、逆に無意識が自由に、重要な問題を解決できるように仕向ける、という面白い方法をとっています。

ただ、ホントにそうなってるのかどうかは、さらなる研究が必要でしょうけれども。
単純に『脳を鍛える』ということだけでなく、意外な効用が有ったのかもしれません。

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