火星に重さ250kgの銅の球体を落として、地表を吹き飛ばし調査する計画がNASAに提案される予定です。
みなさんご存知 トール(THOR)は北欧神話で一番偉い神様。雷を落とします。
しかし、この計画、ひとつだけ心配ごとが……
ロボット探査機マーズ・ローバーは赤道付近を調査しました。また、2008年に予定されるフェニックス計画では北極近くに着陸予定です。しかし、氷河に削られたような渓谷があり、乾いた土の下に大量の氷が存在する可能性のある火星の中緯度地方には探査機が訪れていません。
アリゾナ大学フィル・クリステンセン氏率いる研究チームは、地下の氷を直接的に調査することを提案しています。トール THOR (Tracing Habitability, Organics, and Resources) 計画は、監視用の宇宙船を飛ばし、火星到着数時間前に230kgの「インパクター・ボール」を北緯または南緯40度に向けて発射します。
インパクターは巨大な銅の球体。秒速4km以上の速度で地表に激突、衝撃で深さ10mのクレーターを作ります。母船は軌道から分光計で放出された土の構成を測定します。鉄と違い、銅は火星表面には殆どみられませんので、地表の物質と区別がつきます。
(中略)
クリステンセンのチームは7月、NASAに4億5000万ドルのミッションの予備提案を提出します。採択された場合、早ければ2011年に打ち上げ可能です。
でかいパチンコ玉(銅ですけど) を火星に打ち込み、飛び散った破片に氷が含まれてないか調べる、というパチンコ屋さんのCMみたいな計画ですが……
そんなものを落として、火星人が怒って来ないですかねぇ?
日本だって、東海道新幹線の窓から外を見ても、山と茶畑ばかり。案外、生き物が居ないようでも、火星人はどこか調査してないところに小さな都市を作って住んでたりして~((というSFが有ったような無かったような。ラリィ・ニーヴンの「プロテクター」かな?違ったかも。))
関係ありませんが……
火星人はタコの形ではなく、本当は××××の形をしていたんじゃないだろうか。(吉村智樹の街がいさがし )
追記 2006/03/25
ネイチャー日本語版の記事(PDF)