電離層擾乱(でんりそうじょうらん)とは?

さて、現在 興味を持っている 『地震』 についてこれから少しずつ、記事を書いていこうと思います。
まずは、電離層擾乱(でんりそうじょうらん)について。

地震に興味の無いかたには、よくわからない用語の連発かと思いますが、後日すこしずつ用語辞典的な記事を増やしていこうと思っております。

まずは、こちらのアニメーションをごらん下さい。
GPSによる地震発生時の電離層擾乱観測 (有)笠井デザインオフィス 笠井晶二
地震発生後、電離層の乱れが広がっています。これが電離層擾乱です。

もう少し順を追って説明を。

気象庁地磁気観測所の説明によれば、電離層の影響で、地電流(誘導電流)が流れる、という記述があります。  

地電流とは、地面に流れる電流のこと。 

超高層電流変動による誘導

 太陽などからの相互作用により電離層や磁気圏に電流が流れると地磁気が変動し、地中には地磁気変化を打ち消す方向に地電流が誘導されます。
気象庁 地磁気観測所

逆に、地電流が変化することによって電離層に変化が生じる、という観測結果もあります。

続いて、地上高度60−70kmに存在する電離層までもが地震に伴って擾乱されていることが神戸地震(1995年)の際早川らによって明瞭に発見され、世界的な注目を集めた5),6)

地震予知研究の動向と電通大地震電磁気研究ステーションの貢献 (早川 正士)より

早川氏は、現在地震解析ラボの代表、とのこと。

GPSで地電流/電離層を観測できるサイト

で、実は、GPSを利用することにより、電離層の発達具合を観測することができます。
細かい理屈の説明はまたの機会にゆずるとします(自分も、まだ、よくわかっていないので。。。)

こちらのサイトで、電離層の変動が地図上にプロットされたものを見ることができます。
準リアルタイムGPS全電子数マップ (最新6時間、10分間隔)
過去60日分がアーカイブされています。 

人工衛星の軌道データの公開時間の都合で、半日前ぐらいまでの画像を見られます。
電離層のプロが作図してくださるおかげで、自分でプログラム組まなくてすみます。ありがたや。
電離層の電子数の増減が色で表現されています。

関連
独立行政法人 情報通信研究機構
電離圏世界資料センター
電磁波計測研究センター 宇宙環境計測グループ 電波伝搬障害研究プロジェクト

国土地理院 GPS連続観測システム GEONET

実は、この方式による電離層の観測はGPS衛星が、ほぼ真上に居ないと、観測データがわかりにくい 見かけの角度が低い衛星しか居ないと観測できないという弱点があるのですが、、、

準天頂衛星「みちびき」(QZSS) 

というわけで、実は、私は、準天頂衛星が稼動して、geonetからも使えるようになるのを楽しみにしているのでした。
(三機体制でも) つねに、ほぼ天頂方向にGPS互換衛星が存在する = 24時間体制で電離層が観測できる、ということなので。(私の理解では)

準天頂衛星システム(QZSS) みちびき データ公開ウェブサイト

ちょっと面白い電離層擾乱の画像を見つけましたら、今後、このブログやツイッターなどで紹介する予定です。

いま、記事を書いている時点での最新データですと、こちらに、電離層擾乱、、、っぽい 綺麗なシマシマが見えています。

2011 – 02 – 01 19:00 (UTC) 変動成分(30分以下)
日本時間だと、 2日 午前4時ころ
(60日過ぎるとリンク先の画像が見えなくなります。。。)

地電流由来の変動かどうかは、ちょっとこれだけだとわかりませんけれども。

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