おとぎ話と、ゲームと、『小さな欲望』

または、 「欲望の昇華」

たまたま上記の番組二つを見たのだけれど、ふっと思うところがあったので感想など

本来はちゃんと引用すべきなのですが、録画を消しちゃったのでざっくりと。

「ニッポンの教養」にて、昔話の残酷さなどについて小澤氏

  • 昔話は 残酷な場面が多い、が、残酷な描写は少ない。
    ただ、「山姥が馬をたべちゃった」 とか、シンプルに行われたことだけが語られる。

    微に入り細にわかたり描写はしない。

  • 大人は残酷な場面に眉をひそめる
    子供は 同じ場面で笑う
  • 大人は、昔話、おとぎ話の残酷な場面をカットしたがる
  • 小さいうちに、 「小さな欲望」 を満たしてあげたほうがよいのではなかろうか?
    大人になれば、自然と、 「かわいそう」と眉をひそめるようになる

次に「仕事学のすすめ 南場智子」 のほうは、ほんの一場面しか見てないのですけれども。
ちょうど、ゲームを作るワークショップ(?)の場面。

題材は、 『「TVゲーム開発」ゲーム』
「怪盗ロワイヤル」の開発者のかたたちだったようですが、ヘッドハントしたり、開発スケジュールを組んだり、というような内容でした
ちょっと 似てる?

Be ambitious 小さくて すてきな欲望の昇華

以下は 、すごーく ざっくりとした印象批評ですけれども。

よく、「おとぎ話」 という言葉は 人を揶揄するのにも使われますけれども、 子供の小さな欲望、 (たとえば、ヒーローになりたい、王子様/お姫様と結婚したい、とか)、願望の投影であったりもします。
ゲームも、やはり、同様の側面があります。

で、思い出したのが こちらの記事

洋物ゲームと 日本向けゲームでは、好みというよりも、 『プレーすることによって満たされる欲望』 が違うのかもしれないな、と。

たとえば、オンラインRPG。
 洞窟に住む巨大なドラゴンを倒して、お宝を手に入れるよりも、  そのドラゴンを倒して、お宝を手に入れてきた、消耗しきったプレイヤーを倒すほうが楽、という局面があります。
 または、スライムと戦うよりも、 ゲームを始めたばかりの初心者を倒したほうが効率がよかったり。

 時に「プレイヤーキラー」 と呼ばれる この行為。
 私なんかは、 (自分がボコられるのが厭だから) そういうのは 無しのシステムのほうがいいなあと思ったりしますが、あえて、 人間が操作するプレイヤー同士でも戦えるような自由度を残す、という設計思想もあります。
 (どちらかというと、海外ゲームに多く、日本製ゲームだと「プレイヤーキラー」行為が最初から不可能に作ってある場合が多い気がします。あくまで印象ですが。)

 で、「PK」が可能だと厭、って人もいれば、 「PK」が不可能だとリアルさが損なわれる、自由なほうがゲームは楽しい、って人もいます。 つまり、ゲームに要求する欲望の質は 人によって、まちまち、なわけです。
 同時に、どんな欲望をかなえるか、それ自体が、ゲーム提供者の心理自体の鏡になっている、、、、可能性はあります
 (ゲームに限らず、創作とはそういうもの、、、、じゃないかと思うのですが、よくわかりません(><)   )

アニマルスピリッツ

 で、少し 話をはしょりますけれども。

 子供向けのTVゲームに話を限定した場合。
 ある程度、子供の 「小さな欲望」 を うまく昇華してやり、テレビゲームを通じて 大人にとって望ましい 「すてきな欲望」 に変換してやることができたら、、、ちょっと面白いですよね?

たとえば、経済だと「アニマルスピリッツ」 なんていう言葉があります。

有名な「アニマル・スピリッツ(血気)」という言葉は、予測不能な不確実性下であっても投資活動を行う投資家の心理を表したものである。

以下は抜粋
ジョン・メイナード・ケインズ (wikipedia)

経済活動の多くは合理的動機に基づいて行われるが、その一方で、将来の収益を期待して事業を拡大しようとする、合理的には説明できない不確定な心理によって左右されるとし、その心理をアニマルスピリットと呼んだ。

アニマル‐スピリット 【animal spirit】 コトバンク

人間が生きるには、うまく欲望をコントロールして、自分にとって有利に働くようにしてやる必要があります。(普通は無意識にやりますし、 うまくコントロールできないから欲望なのですが) 

 で、子供の遊びは、大人の仕事の模倣である場合も少なからずありますが、、、 (おままごと、警察と泥棒 (ケイドロ とか))

 それが どんなゲームになるかは、自分は思いつきませんが、 おとぎ話、昔話には、そういう機能もあるのかもしれませんね。 (時代が変わると、もともとの機能が意味をなさなくなる場合も多そうですけれども)

 軍隊のスカウト係の代わりに、 特殊部隊のシューティングゲームを、賞金つきコンテストなどで、テコ入れしている国も有るように聞いていますけれども、、、そういうことが本当にあるのならば、アタマの良い方法だなと思いますが、 お国柄が違うので、日本に持ってきても、売れないかもしれませんね(汗

 で、最近はSNS的な、 ソーシャル機能、プレイヤー間の連携機能つきのゲームが流行みたいですけれども。。。。自分としては、 もともと 下手の横好きゲーマーというか、 ひとり遊びがしたいからTVゲームで遊びたい。 もともと下手クソだけど、それなりに楽しいから遊んでるわけで、他人と上手さを競いたいわけじゃないのだから、SNS的機能って あまり求めてなかったり、、、、 極私的な話ですが(汗
 
(と、いいつつ、この数年、ゲームを遊んでない気がする(汗)

 以上、なんだか 自明すぎて、あえて誰も口にしない、くだらないことを書いてしまった気がしますが、自分用のメモに残しておくことにします すんません (^^;

<<追記>> TVゲームを作るゲーム
上記の番組中に登場した 『TVゲームを作るゲーム』
ふと 一個 思いついたので追記

たとえば、

-ゲームのインタラクティブ性を極限まで押さえて ただの双六にしてみる。 
-各コマでは、
–現場で起きるアクシデント
ex) 社員が未発表のゲームの内容をtwitterに書いちゃって大騒動、などなど
–現場で必要になる人材やスキル
–仕事の進め方

などなど、無理にシミュレーション性を持たせるよりも、 「インターンシップ用のレジュメ」を そのまま双六にしたようなゲームも、意外に実用性が高いんじゃなかろうか、と思ったり。

(現場で失敗すると大変なので、事前に 「こういうことは やっちゃいけないんだな」 と判るという。)

マネタイズとか、アイテム課金とか考えると、また違うデザインなんでしょうけれども。

たぶん、「ソフトでハードな物語」も、そんな感じのゲームじゃないかと思うのですが、遊んだことないのでよくわかりません(汗

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