『銀河英雄伝説』　総選挙の前に読みたい数冊の本

選挙ネタで気がたっているのか、海外ニュースを読んでも、いまひとつピンと来ないので、私の好きな　（本／アニメ）の紹介記事を書きます。

普段、PC関係のハウツー本しか読まない私が、　民主主義というものについて　一番　深く　影響を受けたのが　田中芳樹、『銀河英雄伝説』　シリーズでした。

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最初のきっかけは　アニメ版でした。　あらすじをカンタンに。

銀河帝国と自由惑星同盟軍とにわかれ、ながい抗争をくりひろげてきた人類の歴史は、ふたりの天才の出現によって、おおきな転機を迎えようとしていた。

旧勢力を排除し、覇権をめざす若き皇帝、金髪の常勝ラインハルト。

そして、自由惑星同盟軍の智将　ヤン・ウェン・リー。

宇宙を舞台に描かれる、愛と友情、　裏切りと権謀術策渦巻く　一大叙事詩

どこかで　聞いたことが有るような　無いような……

スターウォーズ＋三国志と　考えていただけば　判りやすいかと。
デススターそっくりな宇宙要塞((イゼルローン要塞＆ガイエスブルグのことを　デススターもどき　とか　書くと　ファンに怒られそうです。ごめんなさい。))も出てきますし。

この物語は、　善政を行う帝政と、　腐った民主国家の戦いが　大きなテーマとして　描かれます。

どちらが　正しいのか？　どちらが幸福なのか？　そして、　どちらのシステムが　より人間らしいのか？((もっとも、戦争ものなので、　勝つか　負けるか、　ということもあるのですが。))

多分、作者の考えは　同盟軍　ヤン・ウェン・リー((私は　皇帝よりも　ヤンのほうが　好きですが。三国志でいえば、玄徳と諸葛亮孔明を足したような物静かなイメージでした。))のセリフとして語られています。

伏字にて。(マウスで選択して　読むことができます。)
ヤンは、　民主主義の本質を　『自己責任』だと考えています。　つまり、帝政は　善政であっても、　失敗しても、民衆は　責任を取らないで、皇帝一人に責任を持たせるシステムです。

彼は、民衆が　自分で自分たちの未来に対して、それが　成功であっても、失敗であっても、他人のせいにせず、責任を負うべきだ、と考えているのです。

また、どんなに　良い結果であると判っていても、　他人が　押し付けてはならないとも考えています。

ここからは、私の個人的な考えですけれども、それは、多分、医療での「インフォームド・コンセント」と同じ考え方だと思います。　つまり、　すぐにも死にそうな人が運ばれてきても、ドラマ「ER」では、手術の承諾書にサインが無いと　手術できません。　また、大怪我をしているからといって、医者が　勝手に　手足を切り落としたりすることも　（承諾書にサインが無いと）　許されません。　

つまり、状況の　正しい説明があって、　その上での合意形成と判断があって、自己責任を伴う決断は　最後に患者自身が下し、結果に責任を持たねばならないのです。~~(医者が責任を　持つのは、　あくまで　治療のプロセスの正しさ)~~

と、ひとに話したところ、「医療であっても、医療ミスの責任だけでなく、結果責任ということもあるのでは？」　といわれました。そうかも。

小難しく考えても　よし、　理屈ぬきでも　楽しい作品ですので、おすすめいたします。

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◎銀河英雄伝説 – Wikipedia