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「バンテージ・ポイント」収束と拡散

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「マイ・ブルーベリー・ナイツ」も面白そうだし、個人的に好きな俳優さん金城武が出てる「Sweet Rain 死神の精度」((野島伸司作品はそれほど好きではないのですが、ドラマ「ゴールデンボウル」がよかった))もいいかなーと思ったのですが、このところ恋愛要素有りの映画が続いて(といっても2作ですが)ちょっと食傷気味だったので、アクション映画を見ることに。

-[[バンテージ・ポイント(映画公式):http://www.sonypictures.jp/movies/vantagepoint/index.html]]

米大統領狙撃事件。同じ時間、空間が、視点を変えて何度も繰り返される、という映画。
近年だと、日本映画「運命じゃない人」も同じつくりでした。
シークレットサービス役デニス・クエイドが体当たりで熱演しております。

*黒澤明「羅生門」~藪の中(やぶのなか)
私の好きな映画に、今昔物語「藪の中」をモチーフにした黒澤明「羅生門」があります。平安時代の殺人事件が、視点を変えて何度も語りなおされます。
しかし、語り手によって、事件はまるで違うものとして語られてしまいます。どの語り手の話が嘘で、どれが真実なのか。真相は「藪の中」という作品。

-[[“羅生門スタイル”を用いた注目の映画『バンテージ・ポイント』が公開(日経トレンディ):http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20080307/1007749/]]
-[[ググる:藪の中 今昔物語]]

それに対し、「バンテージ・ポイント」や「運命じゃない人」は、ひとつの真実へと向かって収束していきます。新たな視点に映るものによって、以前の風景は上書きされていきます。

「Aかと思ったらB,Bかと思ったらCだった」 みたく。

個人的には、真相といえるものが示されず、拡散していく「羅生門」の展開はシュールで好き、でも、「バンテージ・ポイント」の、すごくいいところで時間を巻き戻しちゃう、話のひっぱり具合のうまさ、話がひとつに収束していくドキドキワクワク感も捨てがたい、です。

//*真実はひとつ?
//現実の人間でも、仕事のとき、プライベートのとき、有る程度TPOにあわせた使い分けって有るし、でも、そのうちどれが偽者で、どれが本当の自分、ってわけでもなかったりします、よね?

//この「バンテージ・ポイント」、視点が変わると、前の仮面は「偽り」であり、あとから提示された仮面が「真実」、のように見えてしまうので、何度も視点を変えて同じ時間を繰り返すわりには、人間の描写が少し平板に思えてしまうかな、とか。
//登場人物たちが、与えられた役割に忠実すぎる気がしたり。

//私の見方が悪いだけかもしれませんけれども。

//多分、私が興味あるのは一枚のカードではタグづけできないような、人間の多面性、なのかも。ダイアモンドの原石をカッティングして面取りすることで輝きを出すように。

//「Aかと思ったらB、Bかと思ったらCだった」

//ではなく(それはそれで面白いのですけれども)

//「Aであり、Bであり、且つC」

//みたいな。。。って、このあたり数行は思いつきをメモしてるだけなので、明日になったら気分はコロっと変わってるかもしれませんが(汗
//(それは、多分、本来は、脇役にはゆるされない、主人公だけに与えられた特権なのだと予想しているのですけれども。詳しくは機会があったら。。。)

//いや、自分には、多分そんなのを作るのは無理なのですが、遠~~~~い目標として。
//(このサイトみたくごちゃ混ぜだと、多面的つーよりも、単にわかりにくいだけですが。)

*カーテン
ド派手な爆発シーン【塔】や、カーチェイス【戦車】は、素人映画じゃマネできませんが、カーテンの使い方は、うまいなぁと思います。【悪魔】?(ネタバレになっちゃうので、これだけしか書けませんが!)

[[http://ecx.images-amazon.com/images/I/3111TKG25ZL.jpg:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000BWDCV6/tamac-22/ref=nosim/]]
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「タグ付けをすると直しが楽」 実際にプロットを肉付けしてみる

ここで一度、実際にプロットを膨らませるのに使っている手順を実況中継的に書いてみます。

仮に『ケータイはTPOを考えて』という啓発映像のプロットを考えてくるように、という宿題が出たとします。(出来はともかく、何か書いて持っていかなきゃいけない、と思ってください)

以下、あくまで、サンプルなのですので、「つまんねー」とかそういう厳しいツッコミは無しの方向でお願いします……
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『戦車』人は走ることで主人公になる

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”[[『東京オンリーピック』 2月~3月のお題は『走る』:http://boxheadroom.com/2008/02/06/tokyo_onlypic]]”
とのことなので、ちょっと考えてみました。

以下、資料なしで、適当なことを書いてるだけなので、ツッコミは、おてやわらかに。。。

映像作品のなかで人が走っていると、なんとなく、主要人物っぽく見えます。すくなくとも、同じ人物が立ち止まっている、あるいは、歩いているときよりは、パワーアップして見えます。

というわけで、人間が走っているシーンについて考えてみると、タロットカードの『戦車』でタグ付けするとよさげな気がします。

”[[戦車 (タロット)(ウィキペディア):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E8%BB%8A_(%E3%82%BF%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%88)]]”

まず、マンガ、アニメの中で、主人公が走っているもの、というと、真っ先に思いつくのが『エイトマン』や『サイボーグ009』。特に009が新幹線より速く走ってるシーンが印象に残っております。((ドルフィン号使いなよ!と思ったり思わなかったり))(そこ、『古っ!』って言わないように)『仮面ライダーカブト』の『クロックアップ!』なんてのもありました。

加速装置、という、通常よりも素早く動ける超能力を持っている、という表現であるならば、北斗の拳や、ジョジョのように「オラオラ」で、素早いパンチをしても良いはず、なのですが、なぜかエイトマンも009も走っています。(009は力だって強い、という設定にもかかわらず。)
時期的に考えると、忍者マンガの影響なのかも判りませんけれども。(昔の忍者マンガっていうと、草むらをザザザザッ!と、向き合って横むきで走ってるイメージがあります。)

009の場合、他のメンバーの空を飛んだり、超能力者だったり、火を噴いたり、全身武器だらけだったり、という能力に比べると、有る意味、速く走るだけの009ってのは一番地味。なんですが、やはり009が主人公であることに、やはり、『走る』という行為の映像作品における、なんらかの特権性を感じたり感じなかったりします。(私だけ?)

書籍『マインド・ハック』によれば、人間は素早い動きをするほうに注目してしまう性質がある、とのこと。(猫なみ?)
なので、動画作品のなかで、注目させたい部分の動きを激しくする、注目させたい人物を走らせる、というのは割と順当な気がしないこともなくも。。。

*Run,Forest! Run!
ハリウッド映画を考えると、人間が走っているシーンの中で一番印象に残ってるのが『フォレスト・ガンプ』
特に、フォレストが初めて走るシーン。
ここでは、『Run!』は「逃げて!」と翻訳されるべき。なのですが、力で敵わないから逃げているにも関わらず、むしろ「Run」という行為によって、フォレストはパワーアップしているわけで、ここに、映画独特の意味の逆転、因果律の逆転が有る気がします。

*で、結局なにをつくったらええのん?
ってのは、私も考え中ですー(というか、思いつかないから一人ブレストしてるわけで。)

時期が早いし、聖火ランナーとか、そういうお題なんでしょうけれども。。。うーん

女子高生とかそういう被写体だったら、ミニスカートで、009みたいな長~~~~~~~~~いマフラーをたなびかせて走らせてみたいかも。(現実には、釣り糸などで保持しないと垂れさがっちゃいそうですが)
残念ながら、そんな被写体とは縁が無いのが難点。。。
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