国土地理院にて公開されている GPS連続観測システム GEONETのデータを利用し、地震後の日本列島の動き具合を図にしました。
4/16現在の状況となります。
アニメGIFで、かえって見づらかったらすんません。
最初に書いておくと、 海の部分の色はゴースト(計算過程で現れるノイズ) の可能性が高いです。
全国に千箇所ほどGPSが設置されており、その間の距離の変化を色で表しています。 赤が伸び、青は縮み。
2011/04/03~ 09 の一週間の平均と、 04/10~16の平均を比較しています。
全国的には、311地震直後に比べて変動が減っていますが、東北地方は、まだまだ地殻変動が続いています。
東北全体としては東へと伸び、日本海側は赤く広がり、震源域 太平洋沿岸は青く縮んでいるのがわかるかと思います。
岩手沿岸に変なシミ、福島沿岸に同心円状の模様が見えます。
移動を矢印で見るとこのようになります。
岩手県では一箇所だけ西へと矢印が大きく動いている点があります。
福島県沿岸では矢印が放射状に広がっており、これが上の図では同心円状の模様となって見えています。
これらの図から具体的に起きている現象を想像してみますと、可能性だけを考えると
(1)連日 地震が多発しているため、その影響
地震による地すべり 地盤沈下など
すでに各社で報道されているとおり、震源域沿岸はかなり沈降しています。
(2) 次の内陸地震の前兆
というか、連日地震が起きている場所ではありますけれども、もう少し大きな地震の前兆である可能性
(3)対応した、沖合いの地殻の動きが見えている
(GPSは基本、陸にしか設置できないため、海底はGEONETではわからないが、対応する陸地の変動 (分岐断層)として現れている可能性)
この場合は、Mが小さい地震でも、海底で地すべり(土砂崩れ)が発生すると大きな津波が発生する場合があるため、注意が必要です。
関連
深海調査研究船「かいれい」による海底地形調査結果について(速報)
~東北地方太平洋沖地震に伴う震源域近傍における海底変動~ (JAMSTEC)
などがあります。あくまで、いずれも可能性だけですけれども。
日本列島全体としては余震は減少傾向にありますが、地域によっては、まだまだ活発ですし、 また、余震以外の誘発地震も可能性としてはあるとのことなので、ご注意ください。