日本は 『地熱メジャー』 を目指せ

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-[[大きな可能性を秘めた地熱発電 法整備で日本をエネルギー大国に(nikkei bp):http://premium.nikkeibp.co.jp/em/report/169/index.shtml]]
よくまとめられた記事。
-[[眠れるエネルギー地熱を掘り起こせ(NHK サイエンスゼロ):http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp269.html]]

こちらの記事、番組を見て、いつもと同じく「日本は川上産業には強いけど、最終的なお金にするところが弱いなー」 と思ったのでメモ。
*世界の地熱用発電タービンの7割強が日本製
こちらは、サイエンスゼロよりの数字。
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地熱発電用のタービンは、硫黄などの化学物質で腐食しないような加工が施された特殊品。実は、日本で手作りされているとのこと。

ただ、思うのですが、その割には儲かってない気がするのは私だけ、でしょうか?
*[[E-Morning 水ビジネス特集:http://www.tv-tokyo.co.jp/emorning/contents/2009-04/cat2256index.html]]
2009年4月ごろ 水メジャー特集がありました。
-[[日本企業の進む道は:http://www.tv-tokyo.co.jp/emorning/contents/2009-04/13/029521.html]]
-[[水道事業をめぐる攻防 :http://www.tv-tokyo.co.jp/emorning/contents/2009-04/14/029614.html]]
-[[国内水道産業の課題 :http://www.tv-tokyo.co.jp/emorning/contents/2009-04/15/029684.html]]
-[[水処理膜技術で世界に :http://www.tv-tokyo.co.jp/emorning/contents/2009-04/16/029762.html]]
-[[世界が注目 水処理メーカーの経営戦略 :http://www.tv-tokyo.co.jp/emorning/contents/2009-04/17/029836.html]]

で、「個々のパーツを作ったり、技術は高いけれども、顧客を囲い込んでお金にしていく部分が弱い」って話に。

*まだ今なら「地熱メジャー」 世界3位を狙えるかも
今から水メジャーや石油メジャーを目指すのは、どう考えても無理、ですよね?
 でも、地熱発電の開発であれば、まだ今なら世界3位ぐらいは狙えるかもしれない。
で、3位で付いていけは、野球のプレーオフのように、いずれチャンスが来るかも。自動車などと同じく、いずれトップを狙う機会も来るかもしれない

むしろ、こういう新技術は、早すぎても投資効率が悪いし、周辺技術が追いついてなかったので、今がちょうど良いぐらいの時期かと思います。

日本は、
-地下を調べる地質調査だってそれなりに技術を持っている
-地熱用タービンは世界シェア7割
-[[地球深部観測船 ちきゅう:http://www.jamstec.go.jp/chikyu/jp/CHIKYU/index.html]]
マントルまで穴を掘るための船を持ってるぐらいなので、穴堀だって、それなりに得意
-日本人は、金融のような、のるかそるかの高リスク知識集約型産業よりも、こういう、ある程度がんばれば一定の結果が出る努力型産業が得意、かも?(失礼!)

ただ、それをとりまとめて、ビジネスとして世界市場で戦っていく戦略が無い。
やはり、部品だけ売っても利益率が低いし、ある程度普及すると新興国に負けてしまうから、ひとまとまりのシステムとして売り込んで、メンテナンスなどでも稼いでいってほしい。 (で、できれば雇用も作ってほしい)

*鳩山25%減発言は地熱発電にとっては大チャンス?
-[[Jパワー、地熱発電を拡大 宮城で能力増強、新設用地も調査:http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20090909AT1D0603A08092009.html]]
–[[Jパワーは地熱発電拡大報道も、利確売りに押され6日ぶり反落:http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0909&f=business_0909_054.shtml]]

というわけで。

鳩山総理による、温暖化ガス削減 1990年比25%減を目指す発言。
産業界の反発もかなり強いみたいですけれども、逆に、地熱発電にとっては大チャンスかな、と。
*地熱発電に関するFAQ
最後に、地熱発電に関して、よく見るご意見への回答的なものを。

最近は、ひと昔前の地熱発電とは、かなり変わってきたようです

-温泉と競合するから、開発可能な地熱資源は残っていないのでは?
-地熱資源を探し出すのが大変では?

最近は、とにかく、地球上のどこでもいいから深さ4km掘れば地熱発電ができるようです。(サイエンスゼロより)

-地熱発電は、機材の寿命が短い
-発電に使えるのは、高温の地熱だけでは?

以前は汲み上げた高温蒸気で直接タービンを回転させる方式のみでした。
そのため、硫黄などの地下ガスによる施設腐食、湯アカ(湯の花)がパイプに詰まる、などの技術的問題がありました。
しかし、最近は、汲み上げた熱水でアンモニアなど低温で沸騰する液体を加熱して、間接的にタービンを回す 『バイナリー方式』 が登場しました。これだと、低い地温でも有効活用できますし、タービンに直接、腐食性のガスが当たりません。

-開発資金は?

個人的には、道路特定財源を環境税に振り替えて、地熱電源開発にあてるといいのになーと思っています。最終的には、道路と同じ土建関連に使われる部分が多いですし。
(ただ、終着駅は同じでも、監督省庁とか”『経由地が違う』”ので、猛反対があるかもですけれども)

*サイト内関連記事
-[[『地熱発電』 日本再生への提言 その1:http://boxheadroom.com/2009/07/26/chinetsu2]]
-[[日本は地熱発電で国内電力全部を賄えるかも!?:http://boxheadroom.com/2008/07/05/chinetsu]]
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日本は 『地熱メジャー』 を目指せ」への2件のフィードバック

  1. ご無沙汰しております。
    手描きアニメGIF、楽しく使わせていただいております。ありがとうございます。

    さて、本題。
    新聞各紙は原子力をすっかり無視してますが
    個人的には、鳩山25%減発言は原子力発電復活のチャンスだと思っています。

    国力を削がない現実的な選択肢は原子力以外あり得ないと考えてます。
    異論はあるでしょうが、
    新検査制度導入による設備利用率向上(今年導入済み)、
    再処理せずワンスルーによる使用済燃料の保管(社民党ならやってくれるかも)、
    夜間の出力調整運転導入(将来的に)、により説明できるのではないでしょうか。

    安めぐみさん、柳津西山地熱発電所を取材で訪れたようですね〜。
    対応した人たち、羨ましい限りです。

    電力会社は、結果的に安いなら地熱でも太陽光発電でもやります。
    あと50年は生きて、日本がどうなっているか、この目で確かめたいものです。

  2. コメントありがとうございますー 

    現実的には、原子力のお世話になる比率は、当分(数十年のスパンで) 大きいと思います。
    ただ、 (輸出品目としての)地熱発電への参入のタイミングとして、今を逃すと難しくなるかも、とも思い、メモしたのが、今回の記事、です。

    実は、世界的には、原子力は、かなり注目度があがってるみたいです。

    アメリカは原子力復権に動いているみたいですが、長らく新設してなかったため、国内に建設ノウハウが残っておらず、日本の会社が発電設備 (というか、炉心部分など?)などを請け負うような話もあるみたいです。 (と、新聞で読んだような気が)

    昨年の某JPower買収騒動も、むしろ外国のほうが、日本の原子力技術の将来性を高く買っている、ということなのかも (?

    と、ここまでは、 ワイドショーには出てこないけど、原子力、実は世界では注目されて、ひっぱりだこみたいです、という話でしたけれども。

    ただ、私としては
    ・現状、原子力のパーセンテージが大きいのに対し、地熱がすご~~~~く少ない。
    世界の大地震の10% ( 1割) が日本で起きているぐらいなので、地熱エネルギーの埋蔵量は、かなりになる。。。はず

    ・原子力発電所は新興国へ、ちょっと輸出しにくい
    (核保有国の インド、中国、パキスタンなども、日本に建ててほしい、ということで、しばしば来日してるみたいです。 ソースはテレビのニュース)

     。。。などなどの理由で、、地熱をプッシュしたいなーと思っています。
    (あまりに長文すぎたので、短く圧縮しました)

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