『バーバー吉野』   吉野刈りの謎に迫る!

宣伝です。 
全国高校生俳句甲子園を題材にした 「恋は五・七・五!」.の監督 荻上直子の デビュー作 (かな?)第13回ピア・フィルム・フェスティバル スカラシップ作品  「バーバー吉野」の無料上映があります。

 子どもから お年寄りまで コンスタントに評判が良い作品ですので、 是非 お越しください。

場所 / 岐阜市 金公園 (岐阜市文化センター隣)
日時 / 26日(金) 19:30~ 無料上映されます。
(雨の場合は 屋内で上映)
昼間は、バザーやライブなどもやるみたいなので、 近所に住んでて ヒマな人は 遊びに行ってあげてください。
もたいまさこの熱演は 必見です。

詳しくは コチラのページをご覧ください。(要 Flash )

以下、 この映画に秘められた 『謎』に迫ります。

この映画のストーリーをかいつまんで紹介すると

山奥の村 『神之江』 (かみのゑ)

この村では、 男の子は 全員、 ザビエルのような髪型 『吉野刈り』(よしのがり)にするという伝統がありました。

この映画は、お祭の日に 吉野刈りの男の子たちが並んで なぜか「ハレルヤ」を唄うシーンから始まります。

 しかし、 都会から来た 転校生が 吉野刈りにすることを拒否。 小学生悪ガキグループが それに同調したことから 大騒ぎに発展していくのでした。

◎『天狗伝説』 『ザビエル』  回収されなかった伏線

この村の子供が 全員  『吉野刈』 (よしのがり) にするようになった理由は、映画の中では 次のように説明されます。

昔、この村の裏山には 天狗が住んでおり、子供をさらっていった
そこで、村人たちは、 子供を全員 同じ髪型にして、見分けがつかないようにした。
その後、子供は 天狗にさらわれなくなったという。

これ、どこか おかしくないですか? 天狗は 何故子供をさらうのか? 使役するのか、食べちゃうのか? 
だったら、 どの子供でもいいはずで、 見分けがつかなくしたから さらわれなくなった、というのは おかしい。

ところが次のシーンで、悪ガキのひとりが発した言葉により、 謎の糸がほぐれていきます。

「吉野刈りって、ザビエルに似てない?」

・祭の日にハレルヤ
・ザビエルのような髪型
・天狗伝説  -> 外国人
・村の名前は 『神之江』 (かみのゑ ≒ かみのいえ)

おそらく、監督の頭の中には、 この村は キリシタンの隠れ里だったという裏設定が 有るんじゃないでしょうか?

男の子の頭を統一したのは、 だれがキリシタンなのか 分からなくして 弾圧を逃れるため、と考えたほうが 自然な気がします。

ただ、この伏線、 劇中では 回収されていません。
(ので、私の 考えすぎかもしれません。)

「弾圧を逃れるための 統一された髪型」 であった 吉野刈りが、 時代のながれとともに その本来の意味を見失い、 逆に 弾圧する道具となってしまっている

という説明がなされると……
たとえば、 子供たちが神社の禁断の領域に入ると、壁画にキリシタン弾圧の様子、吉野刈りの起源が描かれていて…… などなど。
 もっと面白かったかなぁ、という気もしますし、そこまで説明しちゃうと 蛇足だったかも、という気もします。

以上、 知人に話したところ

・裏読みしすぎ
・考えすぎ
・そんな映画の見方をする奴は居ない

などの温かいお言葉をいただきました。 orz

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