荒地の魔女の呪いの謎 ~『ハウルの動く城』 

ハウルの動く城、やっと見てきました。

事前に新聞の評論記事などで気になってたのが
『場面によって、曲がってた筈のソフィーの腰が伸びてる』
という話。 

この謎を 独断と偏見で解題します。
荒地の魔女がかけた呪いは、ほんとに 『90歳の老婆になる呪い』 だったのでしょうか?

ハウルの動く城 サウンドトラック

ヒロイン ソフィーは、街中で偶然、美形の魔法使ハウル と出会い 一目ぼれ。
しかし、同じくハウルを狙う 荒地の魔女の嫉妬から、呪いをかけられ、90歳の老婆にされてしまします。

間接は痛むし、思うように動けず、本人曰く
『年寄りってホント大変ね』

しかし、ストーリーが進むと、場面によっては、ソフィー婆さんの腰が伸びてスタスタ歩いたり、一瞬、元の娘さんの姿に戻ったり。

荒地の魔女がかけた呪いは 『90歳の老婆にする呪い』 ではなかった。
 『容姿を、精神年齢相応にする呪い』
だったと考えたほうが、作品を理解しやすいようです。((実際にどうだったかは別として、そう考えて観たほうが判りやすい気がします。))

年寄りじみたことを考えていると、どんどん老け込んでいくし
街で荒地の魔女に出会い、怒りを爆発させると若返って 腰が伸びて元気に歩き出す。
ハウルと花畑ではしゃいでいると、元の若い娘の姿に戻っていく。

人の心という目に見えないもの、ソフィーの内面を描写しようとすると、普通ですと、台詞でしゃべらせたりする必要が有ります。
いきおい、複雑な心情を表現しようとすると、長台詞が多くなり、冗長になります。

ソフィーの精神状態を、そのまま容姿に反映するという魔法を駆使することにより、これが非常に簡潔で判りやすい表現になっているのではないでしょうか。

情報源

読冊日記