日本列島の伸縮 2011-06-04現在

国土地理院geonetのデータを利用し、日本列島の伸び縮みを図にしました。 
geonetについては、国土地理院のWebをごらんください。
最新の地殻変動情報(国土地理院)

伸縮のペースが鈍り、全国的に色が薄くなってきました

もっと以前の伸び縮みについては、2007.01~2011.05の伸縮の動画をYouTubeにアップロードしてあります
過去と比較したいかたは、そちらもごらんください。

伸縮

2011-05-28と その一週間前との比較です。
赤いところは伸びたところ、青いところは縮んだところです。

全国的に伸び縮みのペースが鈍化し色が薄くなっています。

マウスカーソルを重ねると、14日の画像へと切り替わります。(要javascript)

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伸縮 2011-05-28
伸縮 2011-06-04

水平変位 (矢印)

2011-06-04現在の 水平移動を矢印で示した図。

前回、東→西へと反転した矢印は、  今回、再び東へと向きを戻しています。
伸び縮みの色が薄くなったのは、それが原因と考えられます。

マウスカーソルを重ねると 14日の図に切り替わります

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水平変位 2011-05-28

水平変位 2011-06-04

北海道は西へ動き、九州は東へ動く、 311以前の、いわゆる 「東西圧縮」という移動パターンに戻りつつあるようです。

しかしながら、東北地方は 未だ 週に2センチほどのペースで東へと動き続けています。

東北地方が東へ毎週2センチ動いている割に色が薄すぎる感があります。

前月比と先週比の比較 2011-06-04

新潟などの動きが、前月比では濃い色にんっているのに比べ、先週比で鈍化しているようです。
中期的には動いているのに短期的に動きが鈍っている = 地殻が限界近くまで変形しきって、変動パターンが変化している場合があります。
マウスカーソルを重ねると、前月比から先週比の画像へと切り替わります。(要javascript)

伸縮 2011-06-04 前月比
伸縮 2011-06-04 先週比

前月比では色が濃いのに、先週比だと色が薄くなっている場所=急ブレーキがかかっている場所に注目してみてください。

その他

日本列島の伸縮 2011-05-28現在
さらに前の週では、糸魚川静岡構造線の色が急激に消えています。
(新潟県糸魚川~伊豆にかけて走る断層)

日本列島の水平移動方向自体が180度変わったせいだと考えられます。
Hinetで見ると、引き続き糸静線沿いに微小地震の分布が見られます。

伸縮 2011-06-04先週比を見ると、新潟の色が薄くなり、逆に阿寺断層沿いにうっすらと色がつきはじめています。
(先日、川で鮎が3万匹死んでいた、というニュースで話題になった場所に近いです。)

これらの図を公開する意味

これらは、すぐに地震予知に結びつく資料ではありません。

一部は既に起きた地震の活断層による変動で、 「既に起きたこと」
非地震性の地殻変動も多いです。 一部は「対応する地震が起きないひずみ」
また、巨大地震の震源域では、長年にわたってダラダラと変動が続いています。「短期予期に使えない」

では、これらの資料にはどんな意味があるのでしょうか?

国土地理院で公開されている資料は矢印による水平垂直移動と、ひずみ図がメイン。
矢印は絶対的な移動を見るのに便利ですが、基準点間の相対的な距離の変化は判りにくい。
ひずみ図は、作成の都合上スムージングしているので、細かいところが判りにくい。

なので、基準点間の相対的な位置関係を見るには、伸縮図なども目安としては便利なのではないかと思っています。(ゴーストなどは多くなりますけれども)

他にも色々な図を考えているのですが、私のプログラム技術が追いついていないので、まだ取り掛かれていません。スンマセン

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