ロシア 恐竜墓場 潜入レポート【愛の流刑地】 

ロシアには 『恐竜の墓場』があるのだとか。 また、今年に入って トンでもない恐竜化石を発見!

その実態に迫ります。

ロシアには、恐竜の墓場として知られる場所が 3ヶ所あります。
・アムール流域の Kundur
・チェリャビンスク地域のUndory
・Kemerovo近くのShestakovo村

サンクト・ペテルブルグの学者が 現地を調査しました。

Shestakovo村は、 『いたるところに 化石が散らばっている村』 として世界的に有名です。
しかし、同時に、 コレクターに高値で売るために盗掘する違法な業者をも引きつけています。
蒐集家の中には、 
『完全な全身骨格であれば、600万ドル (≒6億6千万円) で買う』
と豪語するものもいるほど。

部分化石であっても、恐竜の牙、骨、卵 などなどは 数百 ~ 数千ドルの価値があります。
とあるコレクターは、一年で 100万ドル (≒1億1千万円)を 化石に費やします。

ロシア国内には 恐竜収集家は ほとんど いないため、 海外のディーラーや、ネットオークションを通じて売却されます。

ちなみに、Shestakovo村の人たちによると、毎春 畑仕事のたびに、化石を発見するのには、もう飽き飽き なのだとか。
恐竜の骨は、モグリの業者が 安く買い叩いて行きますが、貴重な標本は失われてしまいます。

また、アムール流域のKundurでは、 Chita から Khabarovsk への高速道路建設により、貴重な恐竜墓場が失われてしまう予定です。

古生物学者は、化石がブラックマーケットに流れるのは、化石の合法な市場がロシアに無いからだと指摘します。
アムール地域の議員、Galina Buslova氏は、アメリカではネット・オークションで12メーターの恐竜骨格に580万ドルの値が付いた、という報告を読み、 Kundurで発見された3つの恐竜骨格のうち、ひとつを売却し、地域の財源とすることを提言しました。しかし、ロシア文化省は、上院も、アムール知事もがそれを認めなかったと言っています。

今年に入り、サンクト・ペテルブルグの研究者はShestakovo村にて 大発見をしました。
それは愛の営みの真っ最中に 倒木の下敷きになって死んだプシッタコサウルスのカップルの化石。

研究者は、この カップル化石に 『ロミオと ジュリエット』 と名づけました。

Shestakovo村には、 まだまだ レアな お宝化石が ごっそりと埋まっていますが、予算不足のために、 まだ 土の中で眠ったままとなっています。

ロシア政府による、古生物学遺跡調査の予算は 年間30万ルーブル (≒ たったの 180万円)
しかし、 恐竜墓場の 発掘には、 150万ルーブル(≒ 600万円)は必要だと見られています。

情報源

Romeo and Juliet were dinosaurs (Pravda)

個人的には、 真っ最中に極寒の地で、というと、 『ロミオとジュリエット』 つーよりも 『失楽園』 な気も。

これ、発掘費用の金額、間違ってないかなぁ? 安すぎる……
万博関連で、 冷凍マンモスを堀りに行く企画がありましたけれども、今度は 恐竜墓場のドキュメンタリー番組はどうでしょう?

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