インターネットの力でペーパークリップを家に換える――そんな夢を持って物々交換の旅を続けてきた男性が、ついにその夢を実現した。
この男性、カイル・マクドナルド氏は7月8日、自身のブログone red paperclipでこの成果を報告した。
日本でも何度もテレビに登場したこのニュース。とうとうペーパークリップが家になりました。
同氏は7月12日にキプリング(カナダ)を訪れ、正式に交換を成立させる予定だという。ペーパークリップから家にたどり着くまで、ちょうど1年かかったことになる。
ちょっといいな~と思ったのは、このパラグラフ。
映画「メジャーリーグ」への出演で知られるバーンセンさんは、マクドナルドさんにこう持ちかけた。「私は今、新作映画の脚本と演出を手がけている。作品中のせりふ付きの役を提供しよう」――マクドナルドさんは大いに興奮したが、ここではたと考えた。「バーンセンさんがフェニックスの貸家などいらないことは確かだ。相手が使える物と交換しなければ、本来の趣旨から外れてしまう」
そこでマクドナルドさんは、バーンセンさんの申し出をいったん棚上げして、そのまま物々交換を続けることに。貸家に住む権利と引き換えに「ロック界のスーパースター、アリス・クーパーさんと午後のひとときを過ごす権利」を入手し、それをさらにロックバンド、キッスをデザインした置物と交換した。
これは、透明の球に水やラメを入れた「スノーグローブ」と呼ばれる置物。実は、バーンセンさんはスノーグローブ集めが趣味で、自宅には6500個も並ぶほどだという。マクドナルドさんはキッスのスノーグローブをバーンセンに渡して、約束通り映画の役を入手。同時に、自分のホームページ上で「皆さんもバーンセンさんにスノーグローブを贈って、サイン入り写真をもらおう」と呼び掛けた。
いい人や~ オトナなんですね。
実は、英語で「snow globe」って書いてあるのを読んだ時は、てっきりKissMarkのスノボ用手袋かと勘違いしてました。恥ずかし~
で、肝心の家の場所はといいますと
これを聞きつけたのが、カナダ・サスカチワン州にある人口1000人余りの町、キプリングの人々。高齢化に悩む町を活性化するために、マクドナルドさんを住民として迎えたいという話がまとまった。
町の当局は早速、メインストリート沿いに立つ100平方メートルの一戸建てを買い取った。マクドナルドさんとの話は先週まとまり、12日には家が正式に引き渡される。マクドナルドさんは恋人と2人で、9月からここに暮らす予定。「ずっと住むかどうかは分からないけど、少し腰を落ち着けて、念願の作家を目指してみたい」という。
一方キプリングの当局は、町内を走る幹線道路沿いに大きな赤いクリップを飾り、家と交換した映画の役のためにオーディションを開催する計画を進めている。
昔話で何度も聞いたことのある「わらしべ長者」ですけれども、現実に起きてみると、おとぎ話とはまた違った感慨がありますね~
一種の「町おこし」のために、映画出演権と交換で家を提供したキプリングの町では、このイベントを記念して「Google Earth」でみてもわかるほど巨大な赤いペーパークリップをつくり、ちょうど1年後の7月12日にそれをお披露目する計画が持ち上がっているとのことです。また、さっそくこれを題材にした書籍の出版や映画化の話も進んでいるというのは、いかにも米国らしいところでしょうか。
インターネットの力を借りた「現代の奇跡」ともいえそうなこの話に、ややもすると「さまざまな事柄が、お金という一元的な価値に置き換えられてしまえる」というふうな錯覚に陥りがちな現代–たとえば、株価という一元的な物差しで企業という多面的な存在の価値を計ろうとするのも、そうした錯覚の現れかもしれません–でさえ、実はまだまだ多様な価値感が存在している、ということをあらためて思い出させられた気がします。
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「ネット版わらしべ長者」–一軒家を手に入れるまでの軌跡 (CNET jp)

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